お盆の墓参り。

「ご先祖さまのおかげで、私たちはこうして生きている」
この考え方は、私の祖父母だけでなく、
多くのご年配の方が大切にしていますよね。

日本では古来より、宗派を超えて大切にしてきたもの。
それが「祖先崇拝」です。
お墓参りといった慣習は、
ほぼ日本独自の文化と言っていいでしょう。
日本では、そうやって先祖を中心に家族がまとまっていました。

しかし、個を重視し、煩わしさを嫌う現代社会。
お盆休みは、すっかり家族旅行の絶好の機会となりました。
一方で、日本の家族が抱えた問題がよく報道されています。
家庭崩壊、介護放棄、幼児虐待、家庭内暴力、殺人…

墓参り


そんな悲しい社会問題を解決する糸口は、「葬式や年忌法要、お墓参りを家族で大切にすること」なのかもしれません。
私がそう信じている背景には、多くのご家庭を訪問してきた経緯があります。

私が扱う着物の性質上、ご家庭の和室-特に仏壇の前で相談を受けることが多い。そこで、一つ見逃せない点がありました。
仏壇をキレイにしている・よく墓参りに行く家族には、とても心優しく、親を大切にする子や孫が多かったのです。

「先祖や親がいるから、私がいる」
つまり、仏壇や墓を前にした親の背中を見て、子供はその価値観を自然に学んでいた訳です。

葬式や年忌法要とは、死者への弔い上げをすることで、家族が信仰する祖霊へと昇華してもらう通過儀礼です。

そして、お盆とはその祖霊をお迎えして供養する行事です。
また、家族の絆を守る祖霊と接する大切な時間でもあります。

「いま私たちがあるのは、ご先祖さまのおかげ」
そんな心を込めて、故人や先祖に対し最大限の礼を尽くす。
それが、大切な日に正しい礼装-着物を着る意義のひとつなのです。

確かに、着物を着るのは面倒臭いかもしれません。
でも、大切な日を真剣に大切にすることで、
きっと「今を生きる」私たちに、多くの心を授けてくれるはず。
きっと「共に人生を歩む」家族に、多くの幸せを授けてくれるはず。

私は、そう信じています。

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